アノン(男) ・高坂 明日香(女) ・紫杏(女)         

  ゆうと()  ・先生(男)

 

 

◇教室(放課後)

先「さて、明後日から長い休みが始まるわけだが、その前に

高坂から話があるそうだ」

高「私、明日でこの学校から転校します。         みんな、今までありがとうね」

先「ということだ、急なことだが家の都合らしい」

ア「え?」

高「イギリスに行くから、みんなに会えるのも……     明日が最後だと思う」

ア「えーーーっ!?」

先「こら! うるせーぞアノン!」

ア「え、いや……ちょ!」

 チャイムがなる

先「もうこんな時間か、じゃあお前ら、各々で解散だ」

ア「ちょ、高坂! お前が転校するっていうか、イギリスに行くなんて知らなかったぞ!」

高「ごめん、アノン君。みんなと別れるのが寂しくて、    言えなかったの」

ア「そんないきなり言われてもっ」

高「うん……。私、準備があるから帰らないと」

ア「え、じゃあ今日の部活は!?」

高「もう退部届け、出したんだ」

ア「そんな……」

高「ごめんね、また明日ね」(上ハケ)

ア「あ、待てよ高坂……あぁ……」

ゆ「見てたぞ、アノン」(下から)

ア「ゆ、ゆうと!?」

紫「私も」(下から)

ア「紫杏も!」

ゆ「必死だったなあお前、高坂のことが好きなのか?」

ア「え、ち、ちげーよ。そんなことねーよ」

紫「本当に?」

ア「ほ、本当だって。いや、本当だって!          大事なことなので何回でも言うぞゴルァ!」

紫「アノン君……ひとつ言わせて。ウソを吐くのは良くないと思うの。自分にウソを吐いたあとに残るのは、      何だと思う? そう、虚しさ……だけよ」

ア「何なんだよ、お前ら……」

ゆ「アノン、俺とお前は親友だろ? あのとき誓ったことを忘れたのか!? 屋上で俺たち、言ったじゃないか!」

ア「え、えーと……なんて言ったっけ?」

ゆ「いや、俺に聞かれても」

ア「おいイイイ、やっぱ何も誓ってねーじゃんかよ!」

紫「でも親友に変わりないんでしょ」

ア「それは、そうだけど」

ゆ「なら言ってくれよ! 俺にだけでも言ってくれよな、  真実ってやつを! もっと熱くなれよ!」

ア「わかったよ。わかったから、落ち着け」

ゆ「マジで!?」

ア「ああ、言うよ……ごめん紫杏。席外してくれねーか」

紫「ええ、良いわよ」(下ハケ)

ア「ありがとうな、紫杏」

ゆ「で、結局どうなんだ。高坂のこと、好きなのか?」

ア「……俺が、高坂と同じ部活なのは、知ってるよな?」

ゆ「ああ、確か……なんだっけ?」

ア「茶道部だよ」

ゆ「そういえばそうだったね」

ア「俺が茶道部に入った理由、わかるか?」

ゆ「ノリじゃねーの?」

ア「ん〜、半分正解ってとこかな。あと半分は、       かわいい子がいたから」

ゆ「それが高坂ってこと?」

ア「いや、違う、別の人だよ。ぶっちゃけ高一のときは    高坂に興味なかったしね」

ゆ「あ、そうなんだ」

ア「高二のはじめのころ、たまたま他の部員はみんな休んで高坂と二人っきりになったことがあったんだ」

ゆ「ヒュ〜」

ア「そのときに俺、高坂って意外に気配りとかできるし、  優しいんだなって思ったんだ」

ゆ「へえ〜」

ア「それからかな、高坂とよく話すようになったのは」

ゆ「……」

ア「俺、初めてだったんだ……女の子と二人っきりで三時間ぐらい話したり、一緒に帰ったり、どこかに      食べに行ったりとかしたの。それに、電話で長く    話したり……頭をなでたりしたのも……、どうでもいいような話をして盛り上がって、笑いあったり      したのも……全部……高坂が初めてだったんだ」

ゆ「アノン……」

ア「だからかな、いつのまにか高坂のことが        好きになっていたんだ。人生でこんなにも好きになったことなんてないってくらいに…好きになっていたんだ」

ゆ「それからずっと一途な思いだったんだね」

ア「……いや、ちがう時もあった」

ゆ「え?」

ア「高坂ってあれだろ、よく男の人と話している時あるだろ」

ゆ「う〜ん、たしかに……そうだね。よく分かんないけど」

ア「話してんだよ。高坂が他の男と話しているのを     見るたびにちょっとムカついてさ、それに、俺と話している時に他の男の話を……楽しそうにしている時の   高坂は本当にムカついたんだ」

ゆ「嫉妬……だね」

ア「そう……だな。それにあいつ、今は恋愛をする気は   ないって言っていたんだ。だから俺、このまま高坂の  ことを好きでいいのかなって思ったんだ」

ゆ「それで?」

ア「俺は、別の人を好きになろうと思った。

ほら、剣道部にものすごくかわいい子いるだろ?」

ゆ「たしかに、あの子はカワイイね」

ア「うん……だからその子を好きになろうって思った。でもそれは無理だったよ。高坂のことをあきらめようって 思っても、次の日に高坂に会ったら……高坂の笑顔を 見たら……自分はやっぱり高坂のことが好きだと   実感してしまうんだ」

ゆ「そんなに好きだったんだね」

ア「うん、うん……。忘れ、られないんだよ。高坂が休んだ日はものすごく寂しかった。いや、ものすごくは    言い過ぎたかな。でも、次の日に高坂が学校に来て、  会えた時はものすごくうれしかった。あいつの笑顔は、忘れられないんだ」

ゆ「女の子の笑顔って、美しいものね」

ア「はは、お前は誰だよ。って、ちょっと話しすぎたかな   紫杏も待ってくれているんじゃないか?」

ゆ「そういえば、そうだったね。呼んでくるよ」(下ハケ)

ア「ああ、ってこのことは紫杏には言うなよ」

ゆ「わかってるって」

ア「ふぅ〜、たく、ガラじゃねーなー俺も。自分の恋の話をするなんてさ。……告白、したほうがいいのかなぁ」

紫「告白しなさい!」(下から)

ア「ええ、何事!?」

紫「話は全部聞かせてもらったわ」

ゆ「ごめん、アノン。紫杏の目が怖すぎてつい」

ア「てか、早くね?この短時間で俺の恋物語を話せたの?」

紫「それはいいから、高坂さんに告白しなさい!」

ア「え、でも……あいつは明後日にイギリスに行くんだろ、言ってもムダなだけだよ」

先「そうでもないぜ」

ア「せ、先生!」

先「高坂の親にはイギリスに行く理由はあるが、あいつ   自身に行く理由はないはずだ。ただ、親が行くから   ついていく、それだけだろう」

ゆ「ん、それじゃあ……高坂を日本に留まらせることも    できるってこと?」

先「あわよくばな」

紫「チャンスじゃない、アノン。告白して、このまま一緒に住んじゃいなさいよ」

ア「それはちょっと話が飛躍しすぎでは!?」

ゆ「でも、いつ告白するの?」

紫「明日の放課後がいいタイミングね」

ア「あ、明日!? それはちょっと早すぎじゃ……」

紫「じゃあ、いつ告白するのよ?」

ア「いや、まずは文通からこつこつと……」

紫「あんたは大正の人!? それに明後日にはもう    イギリスに行くのよ!」

先「てんぱってるな」

ゆ「そうですね」

ア「ちょ、外野うるさい」

紫「で、告白するの? しないの?」

ア「いや、その……」

紫「アノン君……逃げるのは簡単よ。布団の中に潜り込んでいたら時間は勝手にたつもの。でも、そのあとに    あなたは……笑える? 

  自身をもってこの先未来を、笑って暮らせるの!」

ア「う……」

紫「笑えないでしょ、大好きだった子になにも言えずに   終わった恋があるなんて。情けないと思わないの?」

ア「……わかった。おれ、告白するよ。

  このまま終わりだなんて俺は嫌だ。ありがとう紫杏。

  お前のおかげで、目がさめたよ」         

紫「それでこそ、アノン君よ」

ゆ「紫杏、お前……」

紫「いいの、ゆうと」

先「決心もついたようだな。さて、お前らはもう帰るんだ」

ア「あ、はい。じゃ、俺帰って明日何を言うか考えるよ」

紫「うん。バイバイ、アノン君」

ゆ「じゃあね」

ア「おう!」(上ハケ)

紫「……」

先「お前らもすぐに帰るんだぞ、じゃあな」(上ハケ)

ゆ「さようなら」

紫「……ゆうと、私ってやっぱりバカ……なのかな?」

ゆ「そんなこと……ないよ」

紫「だって私、さっきあんなにカッコつけたのに……自分が一番なにもできていないもん」

ゆ「紫杏……」

紫「ゆうと、さっき私が言ったこと覚えている?」

ゆ「え、大好きだった子になにも」

紫「(さえぎるように)ううん、もうひとつ前」

ゆ「じゃあ、自身をもって〜のところ?」

紫「うん、そこをわたしに言ってみて」

ゆ「……自身をもってこの先、未来を笑って暮らせるの?」

紫「うん。私なら大丈夫。もう決心もしている。自分が    好きだった人の幸せを祈るのも悪くないって思っている。 アノン君の隣に立つのは私じゃない、           高坂さんだとおもっているよ。だから私……」

ゆ「紫杏!もういいよ……紫杏の気持ち、すごく分かった」

紫「ゆうと……」

ゆ「ねえ、紫杏。今ならもう誰もいないから……      泣いてもいいんだよ」

紫「ハア!?」

ゆ「え、いや……」

紫「この私が泣くわけないじゃん、なに言ってんのよ」

ゆ「え、あ、そうだよね、紫杏が泣くわけないよね。ハハハ」

紫「そうよ、まったく。ハイ、この話はこれでおしまい。

  ありがとうね、話聞いてくれていて」

ゆ「いいよいいよ、そんなことぐらい。紫杏の話だったら  いつでも聞くよって、なんてね。

  じゃ、俺そろそろ帰るよ。紫杏はどうする?」 

 

紫「私、ちょっとやりのこしたことがあるの思い出したから、それをちょっとやってから帰るよ」

ゆ「そう、じゃあね。やっぱり紫杏って強いよね」

紫「ハハ、バイバイ、…………強い……わけないじゃない、この私が……なんでかな……なんでなのかな……

うわああああああああーーーあぁ……この私が……」

ゆ「…………」

暗転(翌日の放課後教室)

ア「放課後になったわけだが、どう思う?先生」

先「なぜ俺に聞く?」

ア「いや、今は先生しかいないから聞いたんだけどね」

先「ま、そうだな。しかしお前も運の悪い奴だな」

ア「んだよ、聞いてねーよ。『今日も忙しいので早退しますぅこんな形でお別れだけど……みんなとの思い出は一生忘れません。ありがとうございました〜、てへ』とかさぁ!」

先「そんな言い方ではなかったと思うが、俺も今日の朝に  聞いたばっかなんでな、お前に伝える手段がなかった」

ア「…………」

先「そう、気を落とすな」

ア「ふ、ふふふ、はーははは!」

先「あ〜、こりゃ頭がいったか?ま、しかたないな。

  そうとうショックだったんだろう」

ア「先生!俺は決めた、明日……明日!

  高坂明日香に告白をしにいく!」

先「どこにだ?」

ア「空港に!」

先「なるほど、空港の滑空路の真ん中で土下座しながら

  告白をするわけだな?考えたもんだな、お前も」

ア「先生! 俺はそんな路上フェスティバルみたいな   ことはしないよ」

先「なんだ、ちがうのか」

ア「ふ、空港に飛行機が出る少し前に着き、そのまま告白

  そして俺たちの恋の飛行機がフライトするっていう  寸法よ」

先「お前、飛行機が出発する少し前なぞ、みんな飛行機に  乗っているぞ? わざわざ中に入って告白するつもりかお前は?」

ア「あ……じゃ、じゃあ今から言って高坂明日香が来るまでテントをしいて待ってる!」

先「お前はドラクエの発売日を待っているやつか?」

ア「じゃあ、どうすれば……」

先「普通に行けばいいだろ、あいつは昼には日本を出ると  いっていた。詳しい時間はわからんが、朝に行けば   会えるかも知れんな」

ア「せ、先生……なぜそこまで俺に?」

先「これはお前の物語だ」

ア「アーロンさん……」

先「アーロンさんじゃねーよ。ま、そういうことだ今日は

  早く帰って明日に備えろ」

ア「ハイ、必ず告白を成功してみせましょうぞ!」(上ハケ)

先「まったく……楽しましてくれる」

暗転〈翌日の空港〉

紫「……遅い、アノンは一体なにをしているの!?」

ゆ「知らないよ、あいつのことだし寝坊でもしているん   じゃないかな」

紫「こんな大事な日に寝坊だなんて、信じられない!」

先「しかし、さすがに遅すぎだ……高坂はもう、      次の便で行ってしまうというのに」

紫「あ〜もう、アノン! 一体なにをしているのよ!?」

ア「待たせたなーーー!」 

ゆ「あ、アノンだ!」

紫「なにをしていたの!?あと少しで高坂さんが      行くところだったのよ」

ア「すまない、俺にもいろいろあってね」

ゆ「なに?寝坊?」

ア「あ……あぁ……いや、そんなわけ」

先「ん、寝坊なのか?」

ア「ぐ……」

紫「で?」

ア「ね……ぼう……です」

紫「ハッキリと言いなさいよ!」

ア「寝坊したんだよ!悪いか、このやろう。

  そんなことより早く、明日香だろーが!」

ゆ「逆ギレかな?」

先「ま、たしかにアノンの言うとおりだ、早く高坂のとこに行ったほうがいいぞ」

紫「ったく……最後まで世話をかけさせるんだから」

ア「紫杏……」

ゆ「応援しているぞ、アノン」

ア「ゆうと……」

先「お前、英語のテスト赤点だったぞ」

ア「先生……ん? 今関係なくね?」

紫・ゆ・先「さあ、行ってこい」

ア「お……おう。行ってくるぜ」(下ハケ)

ゆ「……行ったね」

先「ああ」

紫「どうする、これから私たちは?」

ゆ「あとをつけるんじゃないの?」

先「つけるにきまってるだろ」

紫「え? ん〜、まあ……つけるよね」(三人下ハケ)

 

ア「迷った、完全に迷った。ここどこだ?」

高「あ……アノン君!?」(上から)

ア「え? こ、高坂!?」

高「どうしたの、アノン君?こんなところまで来て?」

ア「え、いや……ちょっと用事で……」

高「アノン君もどこかに行くの? 今日から休みだし

  旅行でも行くのかな?」

ア「いや……君に会いに来た」

高「へ?ははっ、ありがとう。でも、なんで?」

ア「そりゃ、高坂に……言いたいことがあるから」

 

高「ん? 言いたいことってなに?」

ア「えーと、ちょっと待って」

高「う、うん」

ア「落ち着け、俺……。昨日あんなに考えたじゃないか」

高「……アノン君、アノン君!」

ア「え!?な、なに?」

高「ごめん、そろそろ行かなくちゃいけないみたい」

ア「ええ!?」

高「ありがとうね、アノン君。わざわざここまで来てくれて

  一年生の時はそんなに仲良くなかったけど、     二年生の時からかな? 仲良くなってきたのは。   たしか、部活で二人っきりになった時からだよね」

ア「あ、おぼえてくれていたんだ」

高「そりゃ、ね。それからだもん、アノン君と        よく話すようになったのは。楽しかったよ。            アノン君と一緒にいれたこと」

ア「…………」

高「だからアノン君、これを受け取ってほしいの」

ア「え、これ……ハンカチ?」

高「うん。このハンカチはね、大切な人のために使う    ハンカチなんだ。大切な人を優しく包み込むためのもの」

ア「高坂……」

高「……たくさんの思い出。

  つらいことや、ムカついたこともあったけど、

  今は楽しかった時のことしか思い出せないよ……。

  じゃあね、アノン君。私、もう行かなくちゃ」

ア「あ……あ、い……いやだ! 明日香!!」

高「え?」

ア「行かないでくれ、明日香! まだ日本にいてくれよ、

  俺、まだお前と一緒にたくさんの思い出を作りたいんだ」

高「あ、その」

ア「だから、明日香! まだ……まだ……」

高「ありがとう」

ア「え?」

高「アノン君のおかげで私、強くなれたみたい」

ア「強く……なれた?」

高「うん。たぶん、前までの私だったら泣いていたと思う

  でも、今なら泣かずにいられると思うの

  アノン君のおかげでね」

ア「明日香……」

高「だから私、いまなら進める」

ア「……」

高「イギリスで私、夢をみつけたいの。誇りをもっていえる

  自分の夢を。別にイギリスでなくてもって思うかも  しれないけど、たぶんこれが私にとってのチャンスだと思うの」

ア「明日香……それ、もう決心したこと……なんだね」

高「うん……」

ア「……それだったら俺、応援するよ。明日香に夢が    みつかるように、明日香が……本当の自分を     みつけられるように」

高「はは、ありがとうアノン君。……もしかして、泣いてる?」

ア「泣いてなんかねーよ、泣いてなんか……」

高「アノン君……泣いたらだめだよ……」

ア「だから、泣いてなんか」

高「泣いたら私……イギリスに行けなくなっちゃうよ……」

ア「……イギリスに行くって、決めたんだろ」

高「それでもやっぱり、寂しいよ……」

ア「強く、なったんだろ」

高「そうだけど、そう、だけど……でも」

ア「泣くぞ すぐ泣くぞ 絶対泣くぞ ほら泣くぞ」

高「……アノン君なんて、だいっきらいだ……」

ア「でも、泣いているじゃねーか」

高「え?ははは、そうだね、泣いているね……

  おかしいな、さっき泣かないって決めたのに

  勝手に涙がでてくるよ……」

ア「えーと……」

高「涙は、かくせないのかな……?」

ア「明日香……(ハンカチで高坂の涙をふく……うん)」

高「あ、アノン君!? ってそのハンカチ」

ア「さっき明日香がくれたばっかだろ。忘れたのか?」

高「でも、それは……」

ア「大切な人のために使うもの……だろ?」

高「はは、かっこよすぎだよ……アノン君」

ア「やっぱり明日香は笑顔のほうがにあうよ」

高「アノン君だって、笑っている時の方が素敵だよ」

ア「やっぱりそう思う?俺も実はそう思っていたんだ。

  明日香、別れる時は……笑顔で別れよう」

高「そうだね、笑顔で別れたほうが次に会えた時、     また笑顔でいられるもんね」

ア「ああ、最高の笑顔でだ」

高「ふふっ」

ア「あ、明日香。その顔、忘れたらだめだぞ。

  今のお前、ものすごくかわいかった」

高「アノン君ったら」

ア「よし、また明日香に会った時のために俺も 

  でっかい夢をもつぞ!」

高「じゃあ、次会うときはお互いに夢をもった時だね」

ゆ「俺も夢を見つけてやんよ!」(下から)

紫「私も見つけてやる!」

ア「え!?お前らいたのか?」

先「まったく、若いってのはいいものだ」

高「先生!」

先「俺も、夢を探すかな」

紫「え、今頃?」

ゆ「もう遅いんじゃない?」

先「いいだろ、別に。さて、みんなで探すか!」

全「おお!!」

ア「明日香」

高「うん?」

ア「また会おうな」

高「うん!」

〜蛇足〜

ア「あの山へむかって、ゴーシューだ!」

紫「なーに言ってんのよ、あんたは?」

ア「いや、かっこよくね?」(上ハケ)

紫「どこが?」(上ハケ)

ゆ「あれから二年たつけど、かわってないな」

先「ま、いいんじゃないか。あれがアノンらしいしな」

ゆ「そうですね」

紫「コラー!私に物をぶつけておきながら逃げるなんて  どういうこと!」

ア「うわ〜、やべーよ!」

ゆ「さて、紫杏のところに行こーね」

先「さあ、行くぞ」

ア「え、うわ、はなせ、うらぎりもの〜」(全員上ハケ)

紫「くらえ、震天裂空斬光旋風滅砕神罰・・・攻撃!」

ア「いってーーーー!」(すべりこむように登場?)

紫「ふん、これは成敗よ」

ア「んだよ、可愛げねーなー、あいつ」

高「あ、あの……大丈夫ですか?」

ア「あ、どうもすみません……」

ア・高「あ、」

ア「も、もしかして……」

高「あはは、久しぶり。元気だった?」   おわり

 

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